天津はり灸院

鍼灸の不思議?

鍼灸治療には巨刺、遠道刺など、症状のある場所と一見には全然関係ないツボに刺鍼して治す方法があります。
巨刺とは左右反対のツボを刺します。
たとえば右手首が痛い時に左手首を刺したり、左足首を刺したり遠道刺とは、頭痛の治療に足の指のツボを刺します。
それは患者さんには理解できませんが経絡という同じ類性をもつツボの線路状になったもので繋がっています。

経絡•ツボは身体の内部を探しても血管や神経のように目に見えるものではありません。
 多くの方はスポーツ鍼のような圧痛点、筋肉、神経に沿った西洋医学で解明できるものは理解できるみたいです。
比べて中医鍼灸はあまりに複雑で、その法則はある時とても曖昧で、多くの方は理解できません。
しかし学べば学ぶ程、臨床を積めば積むほど中医鍼灸は西洋医学と合致してきます。
重要なツボのある場所は重要な器官•神経が密集しています。
それは神経反射を多く利用したものだと考えます。

中医学を学ぶには生理学•解剖学も重要です。
さらに自然界の法則を学び多様性のある思考で、両者を結びつけ輪にすることで中医学を理解できると思います。

鍼灸特有の得気とは…
患者さんにとっては神経が刺激され感覚神経で脳に感じます。
治療師側の感覚として刺鍼するにはツボ表面だけでなく、深さも大変重要で皮膚•筋肉層のちょうどいい場所、魚が餌を食いついたような感覚が得られる場所を探します。
ツボは3Dの位置感が大事だと考えます。
本当のツボがある、その場所は本にも書いてない師匠も教えてくれない治療師本人が臨床経験で得られるものだと思っています。